カーベル放浪記

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【長期試乗】BMW 218i グランクーペ Play レビュー

以前から気になっていたBMW 2シリーズグランクーペをお借りする機会がありましたので、1日じっくりと試乗してみての感想を語りたいと思います。

 

お借りしたのはBMW 2シリーズグランクーペ 218i Playです。

 

ちなみに本当はBMW味の濃いMスポーツが良かったのですが、半導体不足の影響により本来配備予定であった試乗車用の218d Mスポーツの納期が大幅に遅れているそうです。

あくまでPlayグレードの感想であって、Mスポーツの感想ではありませんのでご注意ください。

 

評価は良かったもしくは残念に感じた点をまとめて行います。

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良い点

 

クーペスタイルの良デザイン

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4シリーズや8シリーズと共通して、スタイリッシュなクーペを思わせる横長の伸びやかなテールライトはすごく格好良いと思います。

今回借りれた車両はアルピンホワイト(白色)ですが、スナッパーロックブルー(青色)が本当によく似合う車で、初めてスナッパーロックブルーの2シリーズグランクーペの後ろ姿を見たときはドキッとしてしまう程に格好良かったです。

 

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また近年のモデルでは賛否両論の巨大化するキドニーグリル問題ですが、2シリーズグランクーペでは従来モデルに近い控えめなグリルサイズです。

個人的にはこれくらいスッキリしたキドニーグリルの方が好みです。

 

全体的にクーペを意識した横長デザインかつFFながらFRを思わせるプロポーションの良さ、スポーツタイプのセダンを考えている人ならば非常に満足度の高いエクステリアデザインなこと間違いなしだと思います。

(とは言えMスポーツグレードでなければだいぶ見た目が質素なアルミホイールなのは少し残念、購入検討するならばまずは一番人気のMスポーツグレードの見た目を見てから決めるべきだと思います)

 

 

 

細かいところまで抜かり無いインテリア

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ダッシュボードやドアトリム上部にはソフトパッドが使われており、ドア中央部もファブリック素材が使われている等、走りが売りのメーカーながら内装質感もなかなかに高く感じました。

また最近のプレミアムブランドのエントリークラスでは省かれ気味なグローブボックス内のフェルト加工が施されています。

こういう細かい部分の質感手を抜かないのは好感が持てますね。

 

(とは言えベースグレードはMスポーツグレードと比較してアンビエントライトの数が極端に少なかったりステアリングの太さやデザインも異なるのが少しだけ残念ポイントです。)

 

 

 

デジタルメーターが標準装備

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2シリーズグランクーペには5.1インチのデジタルメーターと8.8インチのセンターモニターが標準装備されており、オプションで10.15インチに拡大できるものの、フルデジタルメーターが標準なのは良い点ですね。

Audiのバーチェルコクピット程ではないものの、地図表示やメディア表示、メータ内をある程度自由にカスタマイズすることが可能です。

とは言え全体的にシンプルながらも見やすいデザインで、必要な情報はある程度一つの画面で見ることができる良いデザインだと思います。

 

 

理想なナビゲーションデバイス

ナビゲーションの地図は鮮明で配色も見やすいです。

 Naviconは非対応ですが、GoogleMap→BMW純正アプリ→ナビゲーションの順番で目的地送信も可能なようです。

 

ナビのルート選定ですが、国産のナビゲーションとまではいきませんが、国産ナビのルート選定に限りなく近いように感じました。

なぜこんな道を走るのかという疑問は感じなかったので、ナビゲーションを使用していて不快に感じることはないと思います。

 

またナビの操作は画面タッチとシフト横のダイヤルでも行うことが可能で、さらにはBMWではお馴染みのショートカットキーボタンも装備されています。

一定の機能を設定しておく事が出来るショートカットキーボタンは、お気に入り登録されている目的地や一瞬で表示したいナビの設定画面等を記憶させることが出来ます。

ナビの操作に関しては本当に理想的な作りをしていて、画面タッチ&ダイヤルコマンダーでの操作対応とショートカットキーボタンにより死角なしの作りだと思います。

 

 

残念な点

 

デザインの犠牲となった後席

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前席は快適にドライブできるくらいの快適性が確保されていますが、後部座席は4ドアモデルにしてはかなり窮屈に感じました。

ドア側にかけてかなり天井が絞り込まれているので、後部座席のドア側は身長170cmの私の頭が天井に付きます。

 

後部座席の足元空間はゆとりがあり、またせっかく4ドアあるのに勿体ないなと感じました。

後部座席に人を乗せての長距離ドライはかなりキツイと思います。

 

 

 

まとめ

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クーペを思わせる横長なキドニーグリルに、ひと目見てクーペだと分かるテールライトとエクステリアデザインはクーペらしさが感じられる格好良いデザインだと思います。

また見た目のスポーティーさとは裏腹に内装もシッカリと作り込まれており、ナビゲーションシステムも輸入車にしては悪くなかったです。

 

しかし後部座席の圧迫感・窮屈さをふまえると、立ち位置の難しい車だなと感じてしまいました。

 

・後部座席も快適に乗るなら1シリーズorワンランク上げて3シリーズ

・いっそ割り切って乗るなら2シリーズクーペ

 

と2シリーズグランクーペを取り巻く環境にはそれぞれの特徴を伸ばした車種が存在します。

検討の際は自分が求める部分をよく考え、その求める部分が十分満たされるシリーズにも試乗してみることをオススメします。

 

とは言え日々大きくなる車サイズのことを考えると、昔の3シリーズと同サイズである2シリーズグランクーペは基調な存在です。

サイズ感も含めて1・2・3シリーズのクーペとセダンの良いとこどりをした車なのが2シリーズグランクーペなのかもしれません。