車のナビゲーションを操作するには画面をタッチするだけではなく、近年はセンターコンソール付近のコントロールデバイスにより操作可能なタイプが増えています。
直接ナビゲーションを触ること無く操作可能な点から、ナビの画面自体を遠くに配置可能で、視線移動が少なく画面を見ることが可能です。
ナビの操作時に前かがみ気味な姿勢にならず、手元で操作できるのが便利ですよね。
今回はそんな便利なナビゲーションのコントロールデバイスを採用している代表的なメーカー4社を例に上げて、比較したいと思います。
なお比較に登場するメーカーと参考にした車種は下記の通りです。
・レクサス(UX)
※クラブマンは一応MINIブランドですが、BMWとほとんど同じ操作感のデバイスなので、今回BWMグループとして同じ枠組みとしました。
レクサス【タッチパッド】
レクサスはタッチパッド式を採用しており、操作方向に縛られず自由な操作が可能です。
地図の表示は、タッチパッドでカーソルを動かし押し込む事で移動します。
これにより誤った方向への表示移動が限りなく低く、例え誤った方向へ指を動かしたとしてもカーソルが動くだけで地図は動かないので安心です。
ナビゲーションの縮尺はスマホと同じようにピンチイン・ピンチアウトで拡大・縮小が可能です。
かなり直感的な操作ができると思います。
しかし通常は感度が高く、少しの指の移動で思った以上にカーソルが動きますが、設定から感度を鈍くすることで、使いやすくなります。
また自由な操作は可能ですが、いちいちカーソルの移動した先を確認する必要があり、完全なブラインド操作には向いていません。
マツダ【ダイヤル】
マツダはダイヤル式を採用しており、操作方向は前後・左右・斜め対応してはいますが、常に一定方向にしか動かせないので操作方法は少し制限されています。
地図の表示はダイヤルを倒した方向へ移動するタイプで、倒し続ける限り地図表示は移動します。
ただしこれは停車中の動作で、走行中はダイヤルを一度倒すごとに一定距離の表示が移動するようになります。
停車中・走行中で地図表示の移動が異なるのがポイントです。
停車中はジックリと地図を確認でき、走行中はアバウトに地図を確認できるという地図表示の使い分けがシッカリとしています。
ダイヤルを回す・倒すというシンプルな操作方法なので、誤った操作が格段に少ないのが特徴だと思います。
メルセデスベンツ【タッチパッド】
操作方向に縛られず、自由な操作が可能です。
また文字を書いて認識する機能もついており、一文字ずつカーソルで選んで入力なんて煩わしい操作は必要ありません。
地図の表示はタッチパッドを押し込み、その後任意の方向へスライドさせることでその方向へ移動します。
押し込んだ後は他のアクションをするまではスライドは地図表示移動専用となり、スマホの地図と同じような感覚で操作が可能です。
ただし感度が良すぎて誤動作がかなり多いです。
感度を鈍くすることは可能ですが、それでも自分が操作したと思っている方向とは違う方向へ移動してしまうことが多く、かなり精度は低いと思います。
BMW【ダイヤル】
BMWはダイヤル式を採用しています。
操作方向は前後・左右・斜め対応してはいますが、常に一定方向にしか動かせないので操作方法は少し制限されています。
ダイヤル上部はタッチパッドにもなっており、手書きの文字入力に対応しています。
手書きするスペースはタッチパッド式よりも狭いので、手書きの使い勝手はタッチパッド式よりも劣ります。
また通常地図画面ではダイヤルを倒したら地図の表示が動くのですが、BMWグループは前後左右にダイヤルを倒すとメニューバーが出てきます。
地図をスクロールするには一度ダイヤルを押し込んでスクロールモードを選択する必要があり、ひと手間かかります。
まとめ
という訳で車のナビゲーションを操作するデバイスの比較を行いました。
最初にお話したとおり、ダイヤル式とタッチパッド式の2パターンがあり、それぞれの特徴を簡単にまとめるとこうなります。
ダイヤル式のメリット
・感度に左右されず確実に操作することが可能
・ブラインド操作に向いている
・省スペース性に特化している
ダイヤル式のデメリット
・操作方向が一定で操作の自由度が低い
・文字入力の際、ダイヤル入力だけでは遅くなる
タッチパッド式のメリット
・操作方向を制限されないので自由な操作が可能
・手書き入力対応の場合広くて書きやすい
タッチパッド式のデメリット
・感度の問題が絡み操作しづらい場合がある
・ブラインド操作に不向き
ちなみに、ダイヤル式であればBMWのダイヤルが一番使いやすいと思います。
(メニュー含めたUIに難ありですが・・・)
タッチパッド式であればレクサスが一番使いやすいと思います。
感度を調整すれば何とか実用レベルで使えますし、誤操作も少ないのが決め手です。