ほぼ市販車仕様のコンセプトカーが公開されている新型スイフトですが、12月中には正式発表と噂されています。
正式発表に先駆けスズキの公式サイトでは既に新型スイフト専用ページが作成されており、おおよその概要を見ることができます。
今回はそんな新型スイフトを実際に名古屋モーターショーで見てきて感じた5つのポイントをご紹介したいと思います。
良かった点
1.電動パーキングブレーキ・ブレーキホールド初採用
最上級グレードである『HYBRID MZ』にのみですが、電動パーキングブレーキ及びブレーキホールド機能がスズキ車として初採用されます。
全車標準としてほしいところではありますが、コスト面での兼ね合いなのかもしれませんね。
スズキ車ユーザーにはあまり馴染みのない装備だと思いますが、サイドブレーキの制御をすべて電動で行う便利装備です。
力いっぱい引く必要もなく、メーカーにもよりますがパーキングに入れた瞬間自動でサイドブレーキがかかるタイプや、Dレンジにいれた瞬間サイドブレーキが自動で解除されるタイプもあります。
またブレーキホールドはブレーキを踏んで停車した際にブレーキから足を離してもその状態を維持してくれる便利機能です。
信号で停車中、渋滞で停車中など長時間ブレーキを踏み続ける必要がなく、足への負担が軽減されます。
これにより電動パーキングブレーキ及びブレーキホールドの無い国産コンパクトカーはヤリスとマツダ2のみとなりました。(海外向けヤリスでは何故か装備)
2.アダプティブクルーズコントロール機能の進化
最上級グレードである『HYBRID MZ』に電動パーキングブレーキが採用されたことにより、『停止保持機能』が追加されました。
今までは電動パーキングブレーキがなかったので、クルーズコントロールを使用し0kmの停止までした場合すぐにブレーキを踏まなければなりませんでした。
停止保持機能が追加されたことにより、クルーズコントロールを使用して停車した際もブレーキを踏まずにそのまま停車状態を維持出来るようになります。
また高速での追い越しをサポートする制御も地味に追加されているのにも驚きました。
方向指示器と連動して加速・減速を行うそうで、またカーブ手前で自動で減速する機能も追加されています。
この機能の追加により、格段に長距離旅行する際の高速道路の披露が軽減されると思われます。
3.アダプティブハイビームシステム初採用
最上級グレードである『HYBRID MZ』のみですが、アダプティブハイビームシステム(通称ALH)がスズキ車初採用されます。
先行車及び対向車のいる部分のみを遮光しそれ以外の部分をハイビームで照らし続ける機能で、夜間運転時に非常に役立つ便利機能だと思います。
ちなみに国産コンパクトカーで採用されているのはヤリス・ノート・マツダ2です。
これも結構コストの掛かる装備だと思うので、コスト重視だと思っていたスズキが採用することに驚きを隠せません。
4.中間グレードからアームレストが標準装備
中間グレードであるHYBRID MX、最上級グレードのHYBRID MZにアームレストが標準装備されます。
国産コンパクトカーにおいてアームレストの採用率は低く、標準装備のグレードがあるのは非常に貴重だと思います。
ちなみに国産コンパクトカーでアームレストが付いているのは日産ノートのみ、ヤリス・フィット・マツダ2にもディーラーオプション等でアームレストの追加が可能なものの、後付感が出てしまうのが残念なポイントです。
とは言えスイフトに装備されるアームレストですが、角度調整機能はなく決まった位置でのみ止まるタイプなので、高さが合わない人には不必要な装備なのかなと思います。
また本当にただのアームレストで、収納能力は皆無です。
電動パーキングブレーキを採用したのであればその空いたスペースに立派なアームレスト付けてくれてもいいのになとほんのり思います。
残念な点
5.後付感とデザインにそぐわないバックカメラ
細かいことかもしれませんがバックカメラのついた車両を見ると、バックドアのスズキマークの下にポツリと張り出した部分があるのが目立ちます。
これがバックカメラなのですが、スタイリッシュなエクステリアデザインにそぐわず凄く悪目立ちしたデザインだなと感じました。
せっかくシンプルで引き締まった格好良いエクステリアデザインなのになぜそこだけ妥協してしまったのか、ナンバープレートの上等で調整はできなかったのか、色々考えさせられます。
こういった後付感のあるバックカメラはほとんど採用率低く、大体どこのメーカーも上手くバックカメラを隠すようなデザインをしているので余計に残念感否めませんね。
とは言え大きく残念と感じられたのはこの細かい1点だけで、それ以外は非常に良く出来た新型車だと感じさせられました。
まとめ
全体的にキープコンセプトなエクステリアデザインですが、線が細くスタイリッシュなイメージが強く感じられます。
前型のノーマルスイフトはどこか大人しいイメージでしたが、新型スイフトではノーマルからスポーティーな印象を受けます。
価格はなぜか既にリークされていて、最上級グレード『HYBRID MZ』で約216万とのことです。
恐らく最低限必要なオプションをつけていき、諸費用をプラスしたとしてコミコミ270万円程度の乗り出し価格ではないかと予想します。
これだけ良い装備がついたマイルドハイブリッドモデルで270万円程度であればだいぶコスパが良いなと感じます。
最近では300万円を超えるコンパクトカーが当たり前の世界になりつつありますからね。
とは言え心配なのは今のところ発表のない新型スイフトスポーツ、200万円切る車両本体価格で最強コスパと名高い車でしたが、どこまで価格が上がってしまうのでしょうか。