カーベル放浪記

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【長期試乗】SUBARU BRZ S レビュー

ふと現愛車であるS660以外のマニュアル車も運転してみたいと思いたち、前から気になっていたBRZを1日レンタカーしてきました。

お借りできたのはBRZのA型(初期モデル)のSグレードでした。

 

評価は良かったもしくは残念に感じた点をまとめて行います。

 

 

 

 

良い点

 

上品さも感じられるスポーツクーペ

86/BRZと聞くとゴリゴリのスポーツカーをイメージすると思いますが、横から眺めてみるとラグジュアリークーペのような上品さを感じられます。

前後方向から見るとスポーティーなイメージの方が強く感じられますが、横からの長めはレクサスRCにも引けを取らない上品さがあると思います。

 

特に今まで興味はあったものの、あまり意識して見ていなかった事も関係しているのかもしれませんが、写真を撮影する際に何度も「格好良いな」とか「凄く映えるな」とか思わず言葉が出てしまいました。

ゴテゴテ感なく非常にスッキリとまとまったデザインなのも影響しているのかもしれません。

ただ漠然とスポーツカーと認識していただけだったので、デザインの良さに驚かされました。

 

 

 

初心者にも優しいマニュアル車

昨今のマニュアル車はそもそもマニュアル初心者に優しい機能が沢山ついていますが、BRZの場合それに加えてシフトが非常に軽くて入りやすく、長くて持ちやすいので操作もしやすかったです。

またクラッチのミートポイントも分かりやすく、繋がりやすいのでエンスト知らずでした。

 

また86/BRZに共通した操作ですが、R(リバース)に入れる時はシフト中央にある丸形リングをワイングラスのように持ちながら上げてRへと入れます。

そのリングの持ち上げ動作をしないとRに入らないので、間違いなくRにギアを入れることができます。

 

トータル的にマニュアル初心者にオススメできる運転のしやすさでした。

 

 

 

持て余すパワーと加速面でのコスパは良

先代86/BRZは2Lエンジンを搭載していましたが、新型86/BRZでは2.4Lにパワーアップしました。

先代の86/BRZの2Lでも十分すぎる加速でしたが、2.4Lにパワーアップした新型は町中ではパワーを持て余すほどです。

高速道路も走りましたが合流・追い越し共に不満なし、0-100kmが6.4秒程度なのでよほど高みを目指さない限りは十分すぎるパワーだと思います。

 

ちなみに0-100が6~6.5秒台の車にはMINI JCW(3DOOR)やRC350といった86/BRZよりも車両価格の高価な車が名を連ねています。

当然内装質感・電子制御・コーナリング能力・安全/快適装備の違いはありますが、単純な0-100kmにおける加速力でのコスパだけで言えば非常に良いと言えます。

 

 

 

一台で何とか完結できる積載力

そもそも先代86/BRZの時から自走でサーキットへ行く人向けに、後席を倒したときにタイヤ4本載せられる事がコンセプトにもなっていました。

また上記の通り後席があり、一応4人乗りの車なので非常時も人を乗せることができます。

後席を倒せば縦に大きな荷物は載せられないものの長尺物、それこそゴルフバック等も載せることは可能です。

 

SUVやミニバン程に積載力は高くはありませんが、日常生活を送る上で必要な積載能力は満たしていると思います。

それでいてスポーツクーペであるというところが最大の利点、500万円以下のクーペでここまで積載能力のある車は他にそうないと思います。

 

 

 

残念な点

 

MT車に安全・運転支援装備の設定がない(A・B型に限る)

86/BRZにはAT車にのみアイサイトの設定があり、安全・運転支援装備が充実しています。

MT車になると車速維持のみのクールズコントロールとBSM(ブラインドスポットモニター)しか装備されません。

今どきあらゆる車に安全及び運転支援装備はついているので無いよりあった方がいいと思います。

ロードスターMT車スイフトスポーツのMT車にも安全・運転支援装備はついているので、そこと比較するとBRZは安全第一のスバルにしては遅れている印象を受けます。

 

 

とは言えこれは初期モデルのA型とB型のみの問題で、2023年秋から改良されたC型ではMT車にもアイサイトが装備されます。

これにより衝突軽減ブレーキや追従型のクルーズコントロールMT車にも装備され、より長距離運転の披露軽減やもしもの事故を回避や被害を軽減する可能性が生まれます。

中古車を購入検討する場合は注意が必要ですが、今から新車でBRZを検討される方にはあまり関係のないデメリットなのかなと思います。

 

 

 

まとめ

思った以上に見た目、デザインが良くて写真撮影が楽しかったです。

WRブルー・パールというボディーカラーに関しても深みのある青色で、マツダのソウルレッドに近い色味の良さを感じられました。

素直に見た目だけで欲しいと思わせるデザイン力の高さに驚きました。

 

また高速道路を走りましたが非常に直進安定性も高く疲労感も少なかったです。

ロングドライブもこなせて加速力も文句なし、積載能力もクーペにしては高く緊急時には後席2人の合計4人乗りにもなるというのは良いですよね。

 

車両本体価格は347万円と安い部類には入りませんが、日常生活における使い勝手の良さも含めると、唯一無二のスポーツクーペではないでしょうか。

BRZよりも価格帯のスポーツクーペにはS660やコペンロードスターが挙げられますが、いずれも2人乗りで積載能力も決して高くはありません。

スポーツクーペがほしいけど日常生活を何とかこなせる車も欲しいという人にはピッタリの車だと思います。